ある日、思い立って棚の整理整頓をしてみた。
すると見慣れぬCD-ROMが・・・。
無機質な白いCD-ROMに、黒のマジックで直に文字が書かれている。
タイトルは「九州一周の旅」
日にちは「2006年5月」
中には、当時はこんなに撮りまくっちゃったよ!と思っていた写真。
52枚。今なら1日ドライブ旅しただけで撮り終えそうな数だ。
そして、その写真を何かの無料ソフトで編集したスライドショーも入っていた。
再生するとBGMにはミスチルの「未来」という曲がかかり、52枚の写真が流れていく。
脳内にその旅の記憶が蘇る。
今なら・・・まだ写真を見て記憶を遡り、文章として残せるかもしれない。
けれど、もう10年したら忘れてしまっているかもしれない。
ならば、とっても古い話だけれど、このブログに書き残していこう。
なにしろこのブログどころか、旧ブログ「なんとかなるでしょ!」のスタートよりも前の話だ。何処にも記録していない。
これは、僕が初めて一人で旅に出た時の記憶。
特に旅とかに強い興味のなかった僕の人生観が変わり、「旅好き」へと生まれ変わった話だ。
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2006年5月の僕
この頃、僕は住居も職場も千葉県浦安市にあった。
けれど3月にお仕事を退職し、単発アルバイトをしながら職探しをしてい頃だ。
とにかくハードな仕事をしていたので、少し休息したいって気持ちでいた。
(まあ、後にも先にもこれ以上やりがいのある仕事に出会えた事はないのだけど)
2006年がどんな時代だったかというと、日本郵政株式会社が誕生したり、ライブドア堀江貴文が選挙で立候補したり、しまなみ海道が全線開通したりした頃で、トリノオリンピックで荒川静香さんが大活躍した年でもある。
僕の大好きな、いきものがかりがデビュー曲SAKURAをリリースした年だけど、まだこの時は存在も知らない・・・ミスチルで言うと箒星が出る少し前くらいだ。
仕事から離れて1ヶ月。
ゴールデンウィークのアルバイト(千葉ロッテマリーンズ関係)を終えたタイミングで、ひとり旅に出ると決めていた。
しばらく、知ってる人が誰もいない場所で、一人になりたかったってくらい疲れてたという事もある。
それに、仕事を辞めたら一人で旅に出ようとも決めていた。
旅先を何故、九州にしたのかは今となっては思い出せない。
とにかく九州を5日間で一周してみようという計画にして、たびまる九州というガイドブックを持って行ったのだけは覚えてる。
なんで九州なんだ。分からん。
なんで一周なんだ。分からん。
なんで5日間なのは確か予算の関係だ。
そしてどういう訳か、宿は当日に電話で取るという事にして、今ではありえないくらい適当に出発したのだった。
決まっていたのは東京駅18:22の寝台特急で九州に向かう事のみ。
後は当日に行き当たりばったりで行ける街まで進むという事のみだった。
かくして、人生初となる一人旅は始まった。
同時にこれは僕にとって、2021年時点まででは最長の一人旅となる。
今のところ、5日以上ひとり旅した経験はないし、予定も無い。
5月8日 18:22 東京都 JR東京駅 寝台特急はやぶさ
千葉県浦安市にあるJR舞浜駅からJR東京駅までは京葉線で20分ほどの行程。
あっという間に東京駅に辿り着き、夜食を買い込んで、これまた人生で最初で最後となる寝台特急に乗り込む。
今なら「え?宇宙に行くの?」とか言われそうな名前だ。
東京駅のはやぶさの写真が無いんだよなー( ̄▽ ̄;)
まだ写真を撮るのも慣れてない頃。途中で頂く美味しい料理の写真とかもほぼ無い。
てかこの時代、お店で料理の写真なんか撮ってる人いた??
もちろんスマホなんて無い時代なので、デジカメで撮ってます。
ガラケーにカメラは付いていたと思う。
(ガラケーなんて単語は一般的には存在してない頃)
LINEもツイッターもインスタも無い時代ね。
最先端の人たちはmixiやってたのかな?
カメラはCanonのIXYっていう奴。
型番は画像ファイルを確認したら IXYデジタル30となってる。
画像ファイルの大きさ、300KBって書いてある・・・。
さてさて人生初の寝台特急はなかなか暇な時間。
(確か朝8時過ぎに着くはずが2時間も推して10時過ぎに着いた)
まだ夕焼けの東京駅を出発して、段々と暗くなっていく景色を眺めながら神奈川県へ。
新幹線とは違い、過ぎていく景色もいつもの通勤電車と変わらないのが面白い。
横浜からしばらく過ぎるまでは通勤の人たちでごった返す駅のホームが続いた。
小田原あたりまで来ると完全に夜になっていて、人も少なくなり、ここから先は真っ暗な景色が続いた。
進行方向に対して右側に座っているので、太平洋側ではなく、内陸側の景色を眺め続ける事になる。
駅弁を頂き、静岡県の暗闇を見たり、ニンテンドーDSでマリオカートやったりしながら時間を過ごす。
進めども進めども静岡県。見えるは内陸側の暗闇。車の光。
日本の殆どは田舎なのだと知ったのはこの時だ。
首都圏というのは本当に栄えているなと気づいた。
日付が変わる頃、寝た。
途中、どこかの駅で目が覚めた。
真っ暗だった。
日本の殆どは田舎・・・。実感。
そして気づけば寝台特急は九州を走っていた。
九州に入れば一瞬で博多駅なのかと思ってたら、けっこう遠かった。
そうして寝台特急はやぶさは、終点となる博多駅へと辿り着いた。
朝10時過ぎの事だった。
5月9日 福岡県博多市を巡る!
写真が無い!!!
ぜんっぜん写真が残ってない!!!
なので少しの間、記憶を辿る事になるけれど、まずは博多ラーメンが食べたいという事で、一風堂の本店へ行く事に。
まだ朝だっていうのにけっこう混んでいたけれど、やっぱり本店の一風堂は美味しかった!あの有名な店主さんはいなかったからちょっと残念。
「俺が店に出てる日はいつもよりさらに旨いよ」という雑誌インタビュー読んでたから・・・。雑誌、確か千葉ウォーカーだった気がする。千葉のラーメン四天王のくだり?
そして、キャナルシティ博多という大きな施設に入った。
特に何するわけでもないんだけど、劇団四季の劇場の入口を見に行った。
この時の演目はなんだったかなあ・・・ちょっと覚えてない。
キャナルシティには一蘭のお店もあったので、九州一周して戻ってきた時に食べようと思った。
数年後に僕に「ブログ書いたら?」って言ってくれる泉水らんサン(ブログ名)に、ここの一蘭は重箱に入ったラーメンがあると教えてもらってたので、絶対に行くぞ。
・・・。泉水らんサンのことを大好きだったのでかなり気合入ってた。
その後、何故かベイサイドプレイス博多というところまで歩き、九州の海を見て、博多駅まで戻って地下鉄に乗った。
唐人町という駅で降りて、再び海方向へ歩く。
ホークスタウン&シーサイドももち
ホークスタウンという施設を抜けていく。
奥にはヤフードーム!!←当時の名称
うーむ、ここでホークスの試合が行われてるのかあ。
アルバイトで千葉マリンスタジアムとか行ってる時だったから、ヤフードームには興奮!
その横を通り抜けると九州の海!!
北側を向いた状態なんだけど、北側に海があるというのが関東民の僕にはとっても不思議で!
ここ辺りはシーサイドももちというこれまた不思議な名前なんだけど、ゴールデンウィーク明けのせいか誰もいなくて、のんびりと歩いてく。
なんだ向こうにある巨大なタワーは。
なんだかニューヨークみたいな雰囲気。
遠い外国にいるかの様な気分だ。
少し歩いて振り返るとヤフードームとJALのホテルがドドンと!!
日本の殆どは田舎と感じたけれど福岡は全然違うな。
どこまで行っても栄えてる感じがした。
そして謎写真・・・・。
↓
なんだこのショットは( ̄▽ ̄;)
でもココだけ見たらヨーロッパを旅してる風にも見えるんじゃない?
そうでもない?
先ほどの大きなタワーの麓までやってきた。
うっひょーーー!高い!!( ゚Д゚)
なんですのこれ!!
どうやら福岡タワーという超高層ビルだそう!!
すっげえな。
ここに登って街並みとか眺めてみたいものだけど、かなりの曇天なのでまあいいとするか。
海沿い散歩はこんなところにして、一度博多駅まで戻る事に。
夜のベイサイドプレイス博多
一旦博多駅まで戻り街並みを散策しつつ、さっきも行ったベイサイドプレイス博多へ行ってみることにします。
というのも、そこには温泉施設があるというのです。
前日は寝台特急だったからお風呂に入りたくて。
そうしてまたかなりの距離を歩いていくと・・・・
温泉施設はこの数か月前に潰れておりました・・・(;´・ω・)
絶望感!!
博多駅からね、相当歩いて来たんだよ。
これが営業していないというのは・・・堪えた。。
という事で少し夜景を楽しみます。
ここから高速船やらフェリーやらが出ている様子。
島とかへ行くのかなあ。
けっこうデザインの良い船も停泊してるよ。
しばらくぼーっと港でのんびりした後、再びの博多駅方面。
この往復が相当キツかったけど・・・
中洲の屋台で夕食を頂き、本日の宿探し。
けっこう博多のビジネスホテルはお高めのしか残ってなかったので、一気にここから長崎に行く事にしました。
長崎駅前にビジネスホテルを押さえて、特急で長崎県へ移動です。
この時、どうやら5日間で九州一周するのはハードだなと気づき始めていました・・・・・
→次回へ続く(全4話~5話ほどの予定)
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