今回から何と3話に渡り松本市で開催されたマツモト建築芸術祭のお話になります。
ん?それ、なんぞや?
と思うのも不思議はありません。
だって僕も知らなかったですもの。
なにしろ初開催!
これは松本市街地において、有名・無名に関わらず魅力的な建築物を選び、そこにアート作品を展示するというもの。
20ヶ所ある展示は頑張れば全て徒歩で巡れる距離に配置されていて、町中を回遊させることで経済効果も生まれるという計画の芸術祭。
今まで出来ていたイベントがコロナ時代で出来なくなり、新たに誕生したのがこのマツモト建築芸術祭というわなのだそう。
実行委員会のトップには、扉ホールディングス代表の斎藤忠政氏。
(扉温泉/明神館や、ヒカリヤ、丸の内ホテルなどを手掛けるやり手の社長!)
総合プロデューサーに、おおうちおさむ氏を迎えての大型イベントです。
(羽生結弦展などをプロデュースした方)
全20ヶ所もある展示会場ですが・・・・
全部巡ってやる事にしました。
そう、いつものノリです。
マツモト建築芸術祭、全20展示さんぽ完全制覇です。
それではスタートです!!
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2022年2月13日 13:00 順路通り1番からスタート
①まつもと市民芸術館
20ヶ所ある展示会場。
まずは記念すべき1ヶ所目になります。
長野県の中信地区で最大の文化施設である、まつもと市民芸術館です。
ミュージカルやオペラ向きの劇場ですが、大泉洋さんも所属するチームナックスの公演なども行われる劇場です。
印象的なのは入ってすぐの場所にある大階段。
建築当時、税金投入で議会でも揉めに揉めた豪華な作り!
多額の税金が使われた上に、オープン後も運営財団による不祥事などが次々と続いたり、建築賛成派の市長が直後の選挙で反対派に敗北するなど、初期は散々な事が続いたこの建築ですが、美しさだけは本物です!
大階段で2階へ上がるとこの豪華なスペース!
壁の模様がとても印象に残ります。
ん・・・何度来てもやっぱり税金の事が頭に過るのは、上記の理由上、仕方ないね・・。
劇場へのエントランスの上には舞台照明(パーライト)が設置されてます。
いやいや・・・・パーライトでライトアップはちょっと電気代が心配です。
LEDパーなのかな? そういえばキッセイ文化ホールも夏になると入口にパーライトを設置してるから、松本市の舞台照明屋の定番なのかもです。
ん?天井を見上げると不思議な列が・・・
一列だけダウンライトがズラリ。
なんだろう・・・ううむ、1か所目は批判しか出てこない(笑)
まあ残り19ヶ所は公共施設ではない場所が多いから大丈夫だろ( ̄▽ ̄;)
さて、屋上へ向かおうとエレベーターに乗り込みます。
すると、高そうなスーツで身を包んだ3人の男性と一緒になりました。
そのうちの一人が話しかけてきます。
「あ、今から芸術祭を巡られるんですか??」
手元に芸術祭のパンフレットを持っていたので話しかけられたようです。
「はい、まだ一か所目なのですが1日ゆっくりと巡ろうと思って」
すると男性は残り二人の男性を紹介し始めます。
「こちら、マツモト建築芸術祭の委員長、斎藤忠政さん。そしてこちらが総合プロデューサーのおおうちおさむさんです」
「はい?!(;・∀・)」
さっきまで頭の中で批判が渦巻いてたので、思わず変な笑い声を立ててしまいました( ̄▽ ̄;)
まあ、この建物を作ったのはこの二人には関係ないんだけども。
狭いエレベーター内での突如の紹介。互いに笑顔で会釈しながらエレベーターを後にしました。
屋上から松本市を眺め、芸術祭の2か所目を目指します。
②池上亭 土蔵
2ヶ所目は一気に雰囲気が変わりまして土蔵です。
ここからが建築芸術祭の本領といった感じでしょうか。無名の建築物です。
うちの奥さんの父は、ここの主と知り合いの様ですが・・・
明治時代に米蔵として建てられたという土蔵。
この中で磯谷博史という方の写真作品が展示されている様です。
本当に蔵ですね。歴史を感じます。
(この芸術祭は基本的に写真はOK。動画はNGのパターンが多い)
かなり大きなサイズの写真が壁に立てかけられてます。
写真はセピア色の様な作品です。
するとここでボランティアのスタッフさんが解説してくれました。
どうやら写真のテーマとなる色は額縁の色になっていて、写真自体は色を抜いて(セピア色として)表現しているのだとか。
よおく見ると、この作品の額縁、左側が深い緑色なの分かります?
緑色と、この写真の風景・・・・どこのお店なのか想像出来ちゃいますね。
なるほど。これは面白い。
こういうアイディア。芸術祭を巡って色んな刺激を貰えるかもしれない。
③旧念来寺鐘楼
さて細い路地を抜けていきます。
この味のある路地、良いよね。
なんて事を思いながら写真を撮っていたら、足元に違和感が。
いつの間にか猫が僕の靴に座ってる。
にゃあって鳴くねこ。
お、「ゆうきとねこ」を久しぶりにやろうとしたけど、すぐに去ってしまいました。
何しに来たんだろ。人肌恋しかったのかな?
到着したのはイオンモール松本のすぐ横。
立派な鐘楼です。
どうやらこの2階部分に登れるというのでワクワクします。
1階部分では山内祥太さんのアート作品。
映像作品もあったのだけど、これが久しぶりのカオス作品。
いや、怖いわけじゃないんだけど、鐘楼でこの作品を流すというのがもうカオス。
うぅむ、僕には理解しがたい世界だけど、瀬戸内海の豊島にある「心臓音のアーカイブ」よりは理解る。
2階に登るとそこは釣鐘の真下!!( ゚Д゚)
おお、こんな位置に立つのは初めて!!!
釣鐘って中に何か書いてあるんだね!
立派な金は新しい様に感じたけど、最近になって改修されてここに吊られたという事なので、綺麗に大切に保存され続けてきた結果なのだと思う。
釣り点にも何か名前とかが書かれている。
この装飾がまた味わい深い。
そしてこの鎖の太さ。力強いね。
建築とは関係ないけど天井には不思議なイバラの様なものが。
これは一体・・・??
ちょっと分からないので、誰か知っている方がいたらコメント頂けると嬉しいです。
④かわかみ建築設計室
こちらは何と現在も使われている建築設計事務所。
ていうかこの日も普通に働いてる人が歩いてた。
こんな凄い建物で働くなんてどんな気分なんだろう。
外側だけを立派に仕上げる「看板建築」なのだそうだけど、ここは4方向とも仕上げているので、言われないと看板建築には見えない。
僕が今まで見てきた看板建築は全面のみを立派にしているものだったから、これは凄く貴重。
レトロさを感じる洋風なお部屋。
映画のワンシーンで使われそうな感じ。
畳の部屋もあって、そこでは何故か正座して写真を見てしまいました。
やっぱり畳は正座だよね。
ん・・・。おや??
箪笥の上に冷蔵庫。
斬新だな。
ていうか漫画が置いてある・・。
高橋ヒロシ!!(笑)
何故!!
⑤レストランヒカリヤ
続いてはレストランです。
こちらはヒカリヤ。
先ほど遭遇した扉ホールディングスの系列レストランです。
東京日本橋のKITTEにも何故か店舗を構える松本の老舗です。
中に入るとカラフルな装飾が。
これは写真家、石川直樹氏のカトマンズとの交流から来る作品です。
カトマンズというのはネパールの都市。
松本市とは姉妹提携しており、松本市内にもカトマンズのカレー屋さんが数多く存在します。
そのカトマンズとの交流の写真が展示されてました。
石川直樹と言う方は有名なのかな?
聞いた事ある気がする。
ちなみにここのヒカリヤという名前。
元は「光屋」という屋号だったそう。
(光橋とかの橋もある)
その地区出身の方がこの建物を作る時に屋号を「光屋」としたのが始まりで、その方の名字は平林。平林というのは中信地区ではとても多い名字なのだ。
⑥珈琲喫茶かめのや
こちらは明治44年に建てられた喫茶。
今はコーヒー焙煎豆の専門店だそう。
入って良いのか分からず・・・そのまま素通りしてしまった。。。。
さて、ここまでで6ヶ所。
次回更新は中盤戦である7ヶ所目からを書いていきます。
実はこの順路通りの巡り方だと、中盤戦は人気スポットの連続となります!
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