広島県尾道市から四国の今治までレンタサイクルで行く、しまなみ海道の旅。
第8話です。
↓前回
↓現在地
5月12日 16:30 広島県 生口島 瀬戸田地区
ここには台風の影響を過ごすために4時間以上いたことになります。
時刻は夕方へ向かっているので、暗くなる前に宿泊先へ到着したい。
宿泊地は次の島なので、雨が止んですぐに出発です!
ところが・・・
瀬戸田を出発して10分も走ると・・・
前方から強風が吹き荒れることとなりました!(゚ー゚;
ぬおおおーーー?!(゚Д゚;)
今まで風が吹いてこなかったのは・・・角度的に山に守られていたから?!
これは・・・キョーレツ!! そうか、台風の影響は雨だけじゃないよね!
風・・・か!!
海になんか変なアートがあるー。
その向こうには小さな「ひょうたん島」
そしてそのさらに向こうに見えるのが、本日目指す大三島です。(おおみしま)
まだかなり遠いなあ・・・。
しかし何だ?白く霞んでいる・・・
そう。それは紛れもなく、あっちは雨が降っているから。
また次の雨が近寄っているのか。。。
さっきまでの最大級の豪雨ではないでしょうけど、霞む程度の雨は来る!
ということで再びレインコートを装着!!
よぉし!行くぞ!!
住民の皆さんも応援してくれています!!!
いや、誰だっつーの!!!( ̄Д ̄;;
これ夜だったら怖いだろうよ・・・
南下するルートは続く。
油断すると後ろに押し戻されそうだった強風も弱まり、代わりに小雨が降り始める生口島。
その前方に、いよいよ次の橋が見えてきました。
しまなみ海道で最も美しいと言われる橋!多々羅大橋!!
建築当時、世界最大の斜張橋として名を馳せたという、多々良大橋です。
橋長1480メートル!! 柱の一番高い部分は何と220メートルという凄まじさ!!
第4話で登場した怪物の様に思えた因島大橋が橋長1270メートルだったので、それを上回る、さらなる怪物!!
また強い雨や風が始まる前に渡ってしまわなくては!!
もちろん・・・
橋を渡るには橋の高さまで登らなくてはいけません!!
とにかく登ります!!
今日は距離的には3日間の行程で一番短いのですが、パンク・強風・豪雨と、体力が消費されているので、この坂がまた厳しい~(;・∀・)
途中、休憩を挟みつつも何とか登り切りました。
いやあツライ。足がヤバイ。
さあ行くぞ多々良大橋!!待ってろ大三島!!!
幸いにも風はほとんど吹いていない!ツイている!!
上を見上げれば220メートルという高さの柱。
巨大すぎて何だか恐ろしさすら感じる多々良大橋の上。
多少の小雨は降っているけど駆け抜ける!!
台風6号のドス黒い雲が、写真左の方へと進んでいきます。
そして右の方向には明るくなり始めた空が・・・
数時間に及んだ台風の影響も間もなく終了かな?!
そして多々良大橋の中央まで進むと、いよいよこんな標識が現れました。
見えますでしょうか、緑色の標識が。
そう、広島県はここまで。
この先はいよいよ愛媛県となります!!
忘れられない思い出をありがとう、広島県!!
そして、よろしく愛媛県!!
いきなり何だか迷路の様な道を下っていきます。
さすがに多々良大橋では体力を消耗したので、多々良しまなみ公園でぐったり休憩です(笑)
あの山が強風から守ってくれたのかな~。
ありがとう生口島~!
本日の宿泊先、民宿「珈里葡」
さて、2日目の行程は台風を計算してこの大三島にて終了にします。
それでも初日の約35キロに対して、今日も約30キロも走ってきました。
疲れもひどい・・・
多々良大橋から自転車で10分くらい北上したところにある民宿に泊まります。
僕の一人旅で民宿ってのは初めてのことです。
探すのは民宿・珈里葡(カリブ)
すぐにそれらしき建物が見つかりました。
2日目はここにお世話になります。
こんにちは~!と入ると・・・
そこは何故か喫茶店。
え、どゆこと?
こんにちは~!
誰もおらん・・・でも、どこからか良い匂いがする・・・
実は喫茶店も経営しているこちら。
民宿は違う扉から入るのでした~。
元気にお出迎えしてくれた民宿の方!!
中は本当に民宿。
しかも僕が泊まる2階は僕一人という豪華さ?!
そして僕の部屋はこちら。
6畳のシンプルなお部屋。
もちろん布団やテーブルなんかは自分で設置です。
何だか合宿しにきたみたいで新鮮じゃあ!
お風呂は共同の「家族風呂」
普通のお風呂を交代制で使う感じです。
10歳の時に西伊豆の戸田港で経験して以来、そんなの初めてなのですが、10歳の時の経験が活きてます。なんにも躊躇はありませんよ~!
そしてこちらの晩御飯は超旨い!!!!!o(*^▽^*)o
お食事の部屋にていただきます。
豪華な海鮮定食!!メバルの煮つけがめちゃくちゃ旨い!!!\(^o^)/
「ここの人はね~、泊まる人の年齢とか見てお肉料理出したりもしてるんだよ思うよ~」
昨日の白滝山荘に続き、今日もお隣で食べている人が話しかけてきてくれました。
今日の人は65歳になるというオジサンです。
何と、60過ぎているというのに工事現場の監督さんなのだとか!!
「オジサン、すげえっすね!いやあ60過ぎて監督とかカッコいいっす!!」
「兄ちゃんも男らしく生きねえとダメだぞ!」
昼にはカフェでケーキ、夜には民宿で現場監督さんと日本酒を呑み交わす・・・
幅広過ぎて、男っぽい事してるのか女子っぽい旅なのかよくわからなくなります。
「オジサン、どんな現場かかえてるんすか!?」
「おれか!俺はもうここらに7ヶ月も住み込んでるんだ!ヘタしたら1年はかかる大現場だぞ。明日、見に来るか!!」
「ホントすか!!行ってみたいっす!!」
どんな展開だよ!!!w(゚o゚)w
1時間以上はオジサンと語り合いました。
ほんとはきっと怖い現場監督さんなんだと思います。
でも今回の仕事は挫けそうになる事も次々と起きるけど、誇りも持っているとおっしゃっていました。
職人だなあ・・・。カッコいいっす!
翌日、実は教えてもらった現場を見に自転車を走らせたのですが、見つける事が出来ませんでした。
おかげでオジサンに会えたのは、この夕食の時が最後でした。
見てみたかったな、あのオジサンの現場・・・
後日、オジサンの現場はコレなんだなとニュースを見つけたので、リンクを張ってみます。
なんだよ、本当に大規模な現場の監督さんなんだなあ。
思い返すと、とても楽しく、でもちょっと寂しい気分な大三島の夜でした。
↑夜中の多々良大橋
旅はいよいよ、しまなみ縦断最終日に突入します。
それは台風だった今日とはまた違う意味で、過酷な行程となるのでした・・・