漫画で流行に乗ったことはあまりなかった。
高校ではスラムダンク。
ワンピースも連載開始してから10年以上してから何となく読み始めたし、NARUTOも第2部に入ってからだったし、ハガレンなんか連載終了してから。
それぞれ感動したし、大好きな作品だし、何度も読み返した。
なんなら有名なシーンなら台詞も言える。
今でもかなりの場面の台詞を言えたりする。ジョジョとかるろうに剣心もだ。
だけれど41歳にもなって、漫画にこんなに熱中する日がやって来るとは思わなかった。
僕が鬼滅の刃を知ったのは2019年の年末くらいだ。
既にアニメシリーズも終わっていて、ドカンとブームが来ている時だった。
イッテQで鬼奴が「水の呼吸…壱の型!」と言ってるのを観て「なんだそれ、面白い漫画なのかな」と気になっていた。
年が明け1月になると、信じられない程の凄まじい勢いで単行本が売れていて、それでついに2月、奥さんとの会話で、2巻まで買ってみようという話になった。
まず初めに、絵が怖く感じた。
舞台が大正時代って事もあるけれど、作画もレトロな感じがした。
なんていうか昭和の漫画家の様な。
絵がとりたてて上手いわけでもないし、新海監督のアニメの様な美しい感じでもない。
しかも第1話からして暗すぎる・・・タイトルが「残酷」って・・・
主人公、全然活躍しないし。
そんな暗さがめっちゃ気に入って、読み進めるも、少年ジャンプの掲載とは思えない残酷な展開と、大量の流血、早すぎるテンポにゾッとした。
ただ、この残酷さと流血は何処かで感じた事のあるものだった。
鋼の錬金術師・・・。
あの感覚だ。あの感覚に似ている。
作者が女性というのもこの辺で知った。
そんな事してるうちに書店からは単行本がどんどん売り切れて行った。
松本市内をなんとか探し、2巻ずつ買っては読んでいった。
浅草編のゆしろうには笑ったし、蜘蛛編では胸が苦しくなったし、
柱合会議ではいかにも少年漫画らしい柱たちの登場にワクワクした。
そして現在、爆発的なヒットとなっている無限列車編。
たぶん、鬼滅の刃において大きなターニングポイントともなるエピソードであり、敵対する鬼の恐ろしさを本当に感じる話だ。
これが収録されている8巻は、再読するまでに時間がかかった。
胸が苦しすぎて読み返すのがつらかった。
まさかここが後に映画化されるとは・・・
今、アニメ化と映画化されたのはこの8巻までのエピソード。
この次は・・・まあ仮で名付けるとしたら遊郭編か。
この先も戦いはどんどん過酷になっていく。
いやもう16巻あたりからは過酷というより凄惨な展開が続く。
衝撃的な展開に何度も鬱になりそうになりながら最終の23巻まで読んだら、また鬱になりそうになった。
個人的には20巻のラスト数ページと、21巻のラスト数ページ。
ここが本当に好きだ。アニメ化されるの何年後だ。
そして最終巻は賛否あるとは思うけれど、過去最高に脳裏に焼き付いて、寝れない夜を過ごした。
こんなに心に残る漫画作品があるのか・・・。
いや、もっと違った形で終わるかと思っていたので、この展開は驚いたし、戦いは予想を遥かに上回る凄惨さだった。
全単行本を棚にしまい、しばらく封印したのち、また全部読み返そうと思う。
とにかく言いたいのは、吾峠先生、ありがとうございます!!って事だ。
素晴らしい作品に出会えた。
(実は映画は観てないのだけど)
感謝の気持ちを残しておきたくて、ここに記しておく。
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